Mirai Lab.賃貸経営の未来を作るコラム

自然災害が多発する今、賃貸オーナー様が考えておくべき災害への備えとは?

賃貸オーナー様にとって、考えておかなければならない大きなリスクの一つに、台風や地震、水害などの自然災害があります。近年では、台風の大型化が進んでおり、信じられないような強風で所有物件に大きな被害が生じてしまうことも考えられますし、水害に至っては、毎年必ず発生している…と言えるような状況になっており、賃貸経営に不安を感じている大家さんも多いことでしょう。

そこでこの記事では、災害大国などと呼ばれる日本において、賃貸経営者が備えておくべき災害対策やリスク管理に関してご紹介していきます。これから賃貸経営をスタートしようと考えている方にとっても、非常に重要な情報になりますので、ぜひ最後までご参照ください。

台風・地震・大雨…災害大国の日本では備えが必要!

 

日本に住んでいる方であれば「台風は毎年やってくるもの!」というイメージを持っており、そこまで深刻な災害ではないと油断してしまっている方も多いです。しかし近年では、気候変動などが理由なのか、台風の大型化や進路が変わってしまうことにより、激甚災害が増えていると言われているのです。例えば、中小企業庁が公表している「わが国における自然災害の発生状況」を見てみると、1971-1975年では激甚災害の発生件数が12件だったものが、2011-2015年には47件になっているなど、多少の増減はあるものの、右肩上がりに少しずつ増加を続けているといった状況になっているのです。

また、内閣府の「過去5年の激甚災害の指定状況一覧」を見てみると、激甚災害の発生件数は『令和元年:4件、平成30年:5件、平成29年:4件、平成28年:5件、平成27年:4件』と、毎年複数の激甚災害が発生していることが分かります。
こういった状況の中、賃貸住宅を求めている方でも、より災害に強い部屋を求める傾向が強くなっており、今後の賃貸経営では、物件の災害対策が非常に重要な立場になってくると考えられます。

参考データ:わが国における自然災害の発生状況
参考データ:過去5年の激甚災害の指定状況一覧

水害リスクの重要事項説明が義務に

 

毎年夏頃になると、全国各地で集中豪雨による水害が頻発するようになっているのは皆さんもご存知でしょう。2021年も、静岡県の熱海市で土砂災害が発生するなど、どこに住んでいても水害への備えは非常に重要になっています。そして、このような状況から、2020年7月に宅建業法施行規則の一部改正が行われたのはご存知でしょうか?

同年8月26日に公布されたものでは、不動産取引の際に説明する必要がある重要事項説明において、『水害リスク情報』の説明をすることが義務付けられています。具体的には、重要事項説明を行う際に、自治体などが公表している水害ハザードマップにおいて対象物件の所在地を説明することです。

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台風・地震・大雨による大家さんのリスクとは?

 

大型化が進んでいる台風や、河川の氾濫による水害などが発生してしまうと、賃貸物件が損壊してしまい、大家さんに大きな損失が生じてしまうリスクがあります。そのため、ほとんどの大家さんは、こういった自然災害リスクに備えるため、各種保険に加入していることでしょう。
ここではまず、地震や台風、豪雨による水害などが発生した際、大家さんにどのようなリスクがあるのかをご紹介しておきます。

建物が損壊し、高額な修繕費負担が…

 

賃貸物件の大原則として、入居者が賃貸物の使用や収益に必要な修繕をしなければならないというものがあります。しかし、台風や地震など、入居者の責任ではない自然災害により何らかの損害が発生した場合、その責任を入居者が負う必要はありません。

要は、台風の強風で物件の屋根が飛ばされる…、外壁ボードが破損する…などと言った感じに、災害によって賃貸物件が損壊してしまった場合、その修繕は大家がしなければならないものなのです。なお、自然災害で大きな被害が生じてしまい、修繕のために入居者に一時退去してもらうことが可能です。大家さんが賃貸物件の修繕を行う際、入居者がこれを拒むことはできないとされており、一時退去を求めることができます。

■入居者の過失で損壊した場合
台風が近づいているのに関わらず、ベランダに倒れやすい植木などを置いたままにして、窓ガラスが割れた…などという場合、入居者に修繕費の負担を求めることができます。自然災害が根本的な理由の損壊であっても、入居者の過失が明確な場合は、それを理由に修繕費の支払いを求める事ができます。

建物の劣化の放置で損害賠償請求が?

 

自然災害が理由で、建物に何らかの損害が生じてしまい、入居者の家財が破損したり、人が怪我をした…などという場合、入居者の家財までを大家さんが補償する必要はありません。ただし、建物が適切に管理されておらず、それを理由に損害が生じてしまった…、人が怪我をした…などという場合は、その責任を問われてしまう恐れがあります。

例えば、「窓ガラスにひびがあるので直してほしい」と入居者から依頼されていたものの、それを長い間放置してしまい、台風の強風で割れて家財が水濡れした…入居者が怪我をした…などという場合は、大家さんに損害賠償請求をすることも考えられます。他にも、強風によって外壁が飛ばされ、通行人や車両に損害を生じさせた…などという場合も、大家さんに損害の補償を求めてくるでしょう。こういったことに備えるためには、「施設賠償責任保険」に加入しておくのもオススメです。

建物の損害が大きければ、家賃収入がなくなる…

 

自然災害により、賃貸物件が全壊してしまった…なんてことになると、人が住めなくなってしまいますよね。こういったケースでは、賃貸契約が終了となってしまい、家賃の請求ができなくなってしまうのです。これから、高額な修繕費がかかるのに、家賃収入がなくなってしまうと、本当に困ってしまいますよね。
こういったリスクに備えるためには、火災保険の『家賃保証』特約に加入しておくのがオススメです。この特約を付帯しておくと、自然災害などを理由に、建物が損壊し、家賃収入がなくなった場合、その損失した家賃を補償してもらうことができます。

■災害による避難時の家賃の取り扱い?
賃貸経営者を悩ませる問題の一つとして、「自然災害を理由に入居者が避難する場合の家賃」です。入居者からすれば、建物に何らかの被害が生じて避難するわけですので、家賃は払いたくないと思ってしまうことでしょう。この場合、「住めるかどうか?」が判断ポイントです。例えば、建物の大きな被害が生じている、電気や水道などのライフラインが止まってしまっているなど、避難をせざるを得ないなどという状況であれば、家賃の請求はできないと考えましょう。逆に、ライフラインは生きていて、住める状態であるのに自主避難するという場合は、入居者の都合ですので、家賃請求は可能です。

災害大国の日本では『減災』の意識が大切

 

地震や台風、水害などが非常に多い日本では、「災害による被害を無くす」という考えは現実的ではないと考えた方が良いでしょう。残念ながら、台風や集中豪雨は毎年必ず発生しますし、地震に関しても、小さなものであれば毎日どこかで発生していると言えるのが日本という国なのです。つまり、日本で賃貸経営を行う限りは、自然災害を避けることはできませんので、万一災害が発生したとしても可能な限り被害を小さくするという『減災』という考え方がとても大切になるのです。

ここでは、賃貸オーナー様が考えておきたい減災対策について簡単にご紹介しておきます。

物件所在地の危険度を確認しておく

 

まずは、保有する物件について、その土地の危険度をきちんと把握しておくということが大切です。
地震や台風、水害の発生頻度が非常に高い日本では、政府や地方自治体が、災害が発生した際の、被害想定区域や災害時の避難所、防災関係施設の位置などをまとめたハザードマップや、地域危険度測定調査のデータなどを公表しています。

賃貸物件を購入・建築する時から、その土地の危険度をしっかりと調べておく事がスタートラインだと考えた方が良いでしょう。

> ハザードマップポータルサイト
> 地震に関する地域危険度測定調査(東京都)

火災保険に加入する

 

台風に備えるためには『火災保険』が非常に重要です。火災保険は、その名称から住宅火災などの補償をしてくれる保険と考えられがちですが、非常に幅広い補償範囲がある保険でとても心強いものです。

火災保険によって台風に備えるためには、補償内容に風災や水災の特約がきちんと付帯されているかどうかが大切です。近年の火災保険では、風災に関してはスタンダードな状態で付帯されていることが多いのですが、万一を考えてきちんと補償内容の確認をしておきましょう。水災保障に関しては、入れるか入れないかで保険料が大きく変わってしまいますので、少し注意が必要です。
上述したハザードマップを確認し、物件のある土地が水害の危険性が高ければ入っておいた方が良いと思います。

なお、台風の強風による建物被害は、定期的な点検とメンテナンスを怠っている事が原因の場合が多いです。一般住宅でも、屋根の板金の固定が緩んでしまっている所に台風が直撃し、板金が飛ばされてしまう…と言った被害が生じています。まずは、以下のような建物のメンテナンスを定期的に行う体制を作っておきましょう。それが、賃貸物件の減災に非常に役立ちます。

  • ・屋根や外壁塗装の劣化状況をチェック。劣化しているようなら再塗装
  • ・建物のコーキングなど、防水処理のチェック
  • ・外壁などの亀裂の有無をチェック

上記のような基本的な劣化をきちんと修繕しておきましょう。また、台風の直前などには、雨樋や排水口の清掃や、土嚢などの準備をして浸水被害を防ぐなどの対策も有効です。

地震への備え

 

台風や集中豪雨に関しては、毎年のように発生するようになっていますので、「今すぐにでも対処が必要」と考える人が多くなっています。しかし、地震に関しては、いつ・どこで発生するか分からないものですので、対策を後回しにしてしまっている方も少なくありません。

まず、築年数が経過した古い建物であれば、耐震補強を行っておくべきと言えるでしょう。特に、旧耐震基準で建てられている場合、一気に建物が倒壊してしまう…なんてリスクも考えられます。また、地震による被害に備えるためには、地震保険への加入を検討すべきと言えます。地震保険は、保険金支払いの条件が厳しい、保険料が高いなど、加入の際は慎重に検討すべき項目が多いのですが、実際に地震による被害が生じた場合には非常に心強い味方となってくれます。

まとめ

 

今回は、災害大国などと呼ばれる日本において、賃貸経営を行っていく場合におさえておきたい災害リスクとその備えをご紹介してきました。皆さんもご存知のように、日本に住む限りは、いつ地震が発生してもおかしくないと考えるべきですし、台風や豪雨などは毎年必ず発生するものだと考えなければいけません。

こういった自然災害リスクのことを考えると、賃貸経営なんてやってられないのでは…と考えてしまう方もいますが、きちんと災害によるリスクを認識し、減災対策を講じていれば、そこまで恐れる必要のないものだと言えます。まずは、この記事でご紹介した内容を頭に入れておきましょう。

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  • 火災保険
  • 災害対策

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執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

株式会社アイ・ディー・シー広報のMです。
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