Mirai Lab.賃貸経営の未来を作るコラム

賃貸アパートオーナーの悩みの種となることが多い『害虫』!害虫駆除にかかる費用は大家と入居者どっちが支払う?

賃貸アパートなどを経営している方であれば、入居者からのクレームに悩まされてしまう…という場面も少なくありませんよね。コロナ禍の現在では、在宅時間が長くなっていることから、生活音が原因となる入居者間の騒音トラブルが増加していると言われています。しかし、入居者からのクレームの中でも、根本的な解決が難しいと言われ、多くの大家さんを悩まされてしまうのが『害虫』に関するクレームです。

害虫と言えば、食品工場などの異物混入原因となるようなもので、一般住宅にはあまり関係ないと考えてしまう人もいますが、立地やゴミ置き場などの衛生状態によっては、虫が大量発生してしまうことになり、それが大家さんへのクレームに繋がってしまうのです。特に、賃貸物件の中でも『消毒費』などの名目で、契約時に入居者が費用負担しているようなケースもあり、こういった場合には害虫対策が大家さんに責任転換されてしまう理由になる事から、どうやって対処すれば良いのかを迷ってしまう方も多いのです。

それでは、そもそもの話、賃貸物件で発生する害虫に関して、その対策は大家さんの責任範疇になるのでしょうか?それとも、入居者が対処すべき問題なのでしょうか?ここでは、多くの大家さんを悩ます賃貸物件での害虫駆除についてご紹介します。

害虫問題をゼロにするのは難しい

 

四季の移り変わりがある日本では、気温が極端に下がる冬場を除けば、さまざまな昆虫が人の生活環境の中に共存することになります。中でも『害虫』と呼ばれる昆虫は、人に不快感を与えるだけでなく、健康面に悪影響を与えてしまうケースもあるなど、賃貸住宅オーナーにとっては、入居者のクレーム原因になってしまう非常に厄介な存在でもあるのです。
近年建てられる家というものは、非常に気密性が高くなっていますので、室内に虫が侵入してしまうような経路は非常に少なくなっていると考えられています。そのため、家の中で虫を見つけた時には「どこから入ってきたのだ…」と不安に感じてしまう方がいます。しかし、気密性が高い家でも、虫の侵入経路は非常にたくさん残っており、自分が気付いていないだけで、たくさんの虫を招き入れている場合も多いです。例えば、

  • ・窓を開け閉めする時に侵入する
  • ・玄関ドアの開けた時に侵入する
  • ・自分の衣服に付着して、家の中に持ち込む
  • ・換気扇や換気口の隙間から侵入する
  • ・小屋裏へ侵入した虫が電気の配線を伝わって室内に侵入する
  • ・給排水管、壁や床などの貫通部のすき間から侵入する

このように、どのような建物でも、虫が侵入してしまう機会などいくらでも存在すると考えなければいけません。特に、建物の周りに草むらがある、山があるなど、虫が生息しやすい環境があるのであれば、虫の発生自体を防ぐことは不可能だと言えるでしょう。

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賃貸物件で考えられる害虫とその駆除について

 

それでは、賃貸物件オーナー様が頭に入れておきたい、入居者からのクレームになってしまう害虫の種類と、害虫が発生した時にどうやって駆除すべきかという点をご紹介していきましょう。スズメバチなど、特に攻撃性がある害虫以外であれば、ホームセンターなどに売っている駆除剤を購入してくれば、大家さんや管理会社で対処することも可能です。ここでは、賃貸物件での代表的な害虫についてご紹介しておきます。

ゴキブリ・アリ・ムカデなど

 

ゴキブリ・アリ・ムカデなどは、目に入るだけで不快感を感じるという方も多いですね。さらにこれらの害虫は、人にとって以下のような危険性も指摘されています。

  • ・ゴキブリ⇒雑菌・細菌を外部から持ち込み、食中毒や喘息、アレルギーの原因となる場合も
  • ・アリ⇒室内にコロニーをつくられると、大量に発生する恐れがある
  • ・ムカデ⇒毒性を持っている。噛まれると激しい痛みやアナフィラキシーショックを引き起こすことも

これらの害虫に関しては、市販の殺虫剤でも対処することが可能です。ただし、巣の存在や侵入経路が特定できない…なんて場合は、専門業者に相談したほうが速やかに害虫問題を解決することができます。
ゴキブリやアリなどは、生ごみなどの処理や保管方法に問題があることで発生しますので、入居者に対してもゴミの処理・保管などに関する注意を促しましょう。また、待ち伏せタイプの殺虫剤を設置してもらうなどの対処もオススメです。

ハチ・シロアリの駆除

 

スズメバチやシロアリは、上述の害虫よりも危険度がはるかに高く、人命にかかわるほどの問題になってしまうこともあります。シロアリの場合、建物の土台や柱などを侵食してしまい、耐震性能の低下を引き起こしてしまう…など非常に恐ろしい未来が考えられます。
これらの害虫に関しては、駆除のために専門的な知識や道具、薬剤などが必要になりますので、大家さんや入居者自らが対処しようなどと考えないようにしましょう。スズメバチやシロアリを発見した場合は、速やかに専門業者に連絡し、駆除してもらうのがオススメです。なお、蜂の巣の場所によっては、自治体が駆除を行っている場合もあるので、問い合わせてみても良いかもしれません。

賃貸物件での害虫駆除は誰が費用負担をする?

 

それでは、賃貸物件で害虫のクレームが出た際、その駆除にかかるコストは「誰が負担すべきなのか?」について考えていきましょう。

まず大前提として、入居者の部屋に害虫が発生した場合、駆除もしくは侵入防止に関しては、一義的に入居者が行う物ということです。害虫の発生原因が入居者の生活方法による…などという場合、善管注意義務を問われてしまう場合もあります。善管注意義務は、賃貸物件の大家さんと同様、「管理者としての注意義務」が入居者にもあり、一定の責任は果たさなければいけないというものです。

ただし、害虫の発生が、確認された部屋ではなく、隣がゴミ屋敷同然となっていてそこが発生源となっている、建物の欠陥が存在しており、外から害虫が侵入している…という場合は、入居者の負担とすることはできず、大家さん側が負担しなければな多なくなるでしょう。以下で、費用負担に関してもう少し詳しく解説しておきます。

大家さんが負担すべきケース

 

大家さんは、民法上『賃借人に使用および収益させる義務』というものがあり、害虫の発生や侵入が原因で、入居者が本来の住宅として使用することができない…と言った状態であれば、その状態を改善させる責任があると考えてください。しかし、相手となる「虫」に関しては、自然発生的なものですし、人為的に起こっている事象ではありません。要は、害虫駆除の専門業者に依頼したとしても、完全に駆除する事が出来ない…というケースも考えられるわけです。

これは、大家さんが、常識で考えられる範囲の対応をきちんと行ったというのであれば、それ以上の対応をしなければならないという法律上の解釈はないということです。こういった原則を踏まえると、害虫駆除にかかる費用を大家さんが負担しなければならないケースというのは、ある程度限定的で、以下のような状態と考えておけば良いでしょう。

  • 1.入居したばかりで、現在の入居者が入る以前に原因がある場合
  • 2.配管設備に問題があり、虫が侵入しやすくなっていた
  • 3.虫が発生した部屋の入居者には落ち度がない場合(隣がゴミ屋敷になっているなど)
  • 4.建物の劣化や設備関係に何らかの問題があり、そこから虫が侵入していた

分かりやすく言えば、虫が発生した部屋の入居者が原因ではない場合、大家さんが負担すると考えておけば良いでしょう。注意が必要なのは、こういった問題は話し合いだけで、費用負担の区分がなかなか決まりませんので、無駄に時間をかけなくても良いよう、早めに専門業者に相談するようにしましょう。

なお、賃貸物件での害虫発生など、自然現象に起因する賃貸受託の不具合に関しては、賃貸借契約を結ぶ際に責任の負担に関してきちんと明確にしておくのがオススメです。例えば、「大家さんの免責に該当する条件が何か?」「入居者側の善管注意義務を明文化する」などしておけば、何でもかんでも「責任は大家にある」という考えになるのを防ぐことができるはずです。

賃貸物件での害虫対策について

 

最後に、賃貸物件オーナー側が行っておきたい、物件の害虫対策についても簡単にご紹介しておきます。上述したように、物件オーナー様には「賃借人に使用および収益させる義務」がありますので、そもそもは、入居者が害虫被害に悩むような状況にならないような対策を事前に行っておかなければいけないのです。
また、害虫の中にはシロアリのように、建物自体の強度を落としてしまうような虫が存在しますので、害虫対策を放置してしまうと、賃貸経営自体に致命的なダメージが生じてしまう恐れもあるのです。ここでは、害虫をそもそも発生・侵入させないように行っておきたい対策をご紹介しておきます。

  • 入居前に侵入口を塞ぐ
    入居者の募集を行っている間に、その部屋における虫の侵入経路をきちんと調べ、しっかりと埋めておくようにしましょう。上述したように、虫は本当に小さな隙間から侵入するものですので、小さな穴もきちんと塞げるよう、慎重に確認しておかなければいけません。入居後に虫の問題が出て侵入経路を探すよりも、空室時の方が探しやすいので、しっかりと点検して必要な対処をしておきましょう。
  • 退去時のクリーニングは徹底的に
    退去が出た際は、その部屋のクリーニングを丁寧に行うことが大切です。退去後のクリーニングを徹底し、隠れている部分を洗浄し、すき間にシーリングを施すなどすれば、立派な害虫対策となります。
  • 退去のタイミングで害虫駆除業者に依頼
    退去のタイミングで害虫駆除業者に室内の殺虫などを行ってもらうのもオススメです。室内の本格的な害虫駆除は、空室状態の方がやりやすいですし、このタイミングで害虫駆除の専門家に部屋を見てもらえば、どの部分が原因となり虫が侵入していたかなど、害虫の侵入経路なども特定してもらうことができます。そのため、新たな入居者をつける前に、その部屋における虫の侵入口を塞ぐことができ、その後のクレームの可能性を下げることができるわけです。

まとめ

 

今回は、賃貸物件で害虫が発生してしまった場合の対処についてご紹介してきました。賃貸物件での害虫対策に関しては、それにかかる費用区分や責任の所在について、明確な基準や規定などが存在していません。基本的には、入居者がゴミ屋敷の状態で生活している…など、明らかに虫の発生原因となっているといった場合以外は、大家負担になってしまう可能性があると考えておいた方が良いでしょう。

ちなみに、害虫の発生に関しては、自然発生的に起きるものですが、ゴミ置き場の掃除を怠っているなど、物件の管理不足が原因になる場合も多いので、その辺りの管理はしっかりと行うようにしましょう。基本的に、虫の発生を完全に防ぐのは難しいですが、できるだけ発生させないようにするというのは大切です。

執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

株式会社アイ・ディー・シー広報のMです。
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