Mirai Lab.賃貸経営の未来を作るコラム

土地活用を始める前に。土地があっても用途地域によって建てられる建物が変わる!

土地を所有している方や、将来的に土地を相続する予定の方などであれば、その土地を活用して収益を上げていきたいと考えているのではないでしょうか?土地活用と言えば、アパートなどを建築して賃貸経営を行っていくことなどをイメージするかもしれませんが、他にも駐車場経営やコインランドリー、トランクルームに太陽光発電など、収益を上げられそうな手段はたくさん存在しています。

しかし、土地活用の手段はさまざまな物がある一方で、あなたが所有している土地だからと言って自由に建物を建てて運営していくことができるわけではないということはご存知でしょうか?以前、土地を持っていても容積率や建ぺい率の関係で建てられる建物の大きさが制限されるという内容の記事の中でも少し触れていますが、土地は「どこにあるのか?」によって用途地域というものが決められており、この用途地域が何なのかによってて建築可能な建築物や用途が異なるのです。

分かりやすく言うと、土地の所有者が自分の利益だけを考えて自分勝手に建物を建てた場合、街がハチャメチャになってしまうため、それを防ぐために用途地域が決められているわけです。例えば、閑静な住宅街のど真ん中に、悪臭や爆発の危険がある化学工場などが建てられてしまうと、大ごとになってしまいます。日本では、こういった無計画な建物の建築を防ぐため、都市計画法で用途地域が決まっているわけです。
つまり、今後土地活用を検討している方であれば、自分の土地の用途地域をきちんと押さえておかなければ、無用の長物になってしまう訳です。ここでは、法律で定められている用途地域と、それぞれの地域で建てられる建物をご紹介します。

関連:土地は建てられる建物の大きさに制限がある!土地活用の前に容積率や建ぺい率の基礎知識を押さえて!

土地があれば何でも建てられるわけではない!

 

土地の所有者からすれば、自分の土地に何を建てても良いのでは…と考えてしまいますが、日本国内の土地であれば、所有者の考えでバラバラに建物を建てて良いわけではなく、土地の使い方や建物の建て方など、さまざまなルールが作られており、それに沿って建築計画を進めなければいけないのです。

こういった建てられる建物のルールを定めているのが都市計画法という法律で、この法律は『都市の健全な発展と秩序ある整備』を目的として制定されています。そして、日本の多くのエリアは、都市計画区域が指定されており、区域内に建てられる建物にさまざまな制限を設けているのです。用途地域は、その制限の一つで、国土交通省のサイトでは、以下のように説明されています。

●用途地域
都市における住居、商業、工業といった土地利用は、似たようなものが集まっていると、それぞれにあった環境が守られ、効率的な活動を行うことができます。しかし、種類の異なる土地利用が混じっていると、互いの生活環境や業務の利便が悪くなります。
そこで、都市計画では都市を住宅地、商業地、工業地などいくつかの種類に区分し、これを「用途地域」として定めています。
引用:国土交通省特設サイト

要は、人々の生活環境などを守る目的で、いくつかの用途地域に区分して、計画的な街づくりを進めていくといったイメージをしていただければ間違いないと思います。用途地域は、大きく分けて「住居系・商業系・工業系」の3種類が存在しており、それぞれの用途地域が定められている地域においては、建物の用途制限を始めとして、建築物の建て方のルールなどが定められています。

それでは、以下でそれぞれの用途地域について建てられる建物をご紹介していきましょう。

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用途地域が住宅系で建てられる建物

 

それではまず、用途地域が住宅系に区分されている土地で建てられる建物を見ていきましょう。住宅系の用途地域は、さらに8種類に分類されており、それぞれの用途地域で制限が変わります。

第1種低層住居専用地域

 

第1種低層住居専用地域は、国土交通省の資料で「低層住宅のための地域です。小規模なお店や事務所をかねた住宅や、小中学校などが建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・低層住宅のための地域ですので、建物の高さが10mまたは12mまでという制限があります。
・建てられるのは、住宅、小学校、中学校、診療所、600㎡以内福祉施設などです。

第2種低層住居専用地域

 

第2種低層住居専用地域は、国土交通省の資料で「主に低層住宅のための地域です。小中学校などのほか、150㎡までの一定のお店などが建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・第1種低層住宅地域で建築可能な建物は建てられます。
・『床面積150㎡以内、2階建て以下』という条件の店舗が建てられます。

第1種中高層住居専用地域

 

第1種中高層住居専用地域は、国土交通省の資料で「中高層住宅のための地域です。病院、大学、500㎡までの一定のお店などが建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・中高層住宅を建てるための地域になります。
・住宅以外では、病院、幼稚園から大学などの教育施設、図書館や寺社仏閣が建てられます。
・『床面積500㎡以内、2階建て以下』という条件の店舗が建てられます。

第2種中高層住居専用地域

 

第2種中高層住居専用地域は、国土交通省の資料で「主に中高層住宅のための地域です。病院、大学などのほか、1,500㎡までの一定のお店や事務所など必要な利便施設が建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・第1種中高層住居地域で建築可能な建築物が建てられます。
・それに加え『床面積1,500㎡以内、2階建て』の店舗や事務所が建てられます。

第1種住居地域

 

第1種住居地域は、国土交通省の資料で「住居の環境を守るための地域です。3,000㎡までの店舗、事務所、ホテルなどは建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・住宅の環境を守る地域で、指定面積が広いので大規模マンションなども建てられます。なお、住居主体の地域となるため、マージャン店・パチンコ店・カラオケボックスなど、住環境に悪影響を与えそうな建物な原則NGです。
・中高層住居地域で建築可能な建築物は建てられます。
・それに加え『床面積3,000㎡まで』の店舗・事務所・ホテルなどが建てられます。
・床面積が50㎡以下であれば工場の建設も可能です。

第2種住居地域

 

第2種住居地域は、国土交通省の資料で「主に住居の環境を守るための地域です。店舗、事務所、ホテル、カラオケボックスなどは建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・主に住宅の環境を守るための地域で、第1種住居地域で建築可能な建築物が建てられます。
・『床面積10,000㎡以下』であればマージャン店・パチンコ店・カラオケボックスも建てられます。
・ボーリング場、スケート場などの娯楽施設もOK

準住居地域

 

準住居地域は、国土交通省の資料で「道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・住居系用途地域の中で最も許容範囲が広い地域です。
・住居地域で建築可能な建築物は建てられます。
・客席部分が『200㎡未満』であれば劇場・映画館の建築が可能。
・『床面積150㎡以下』であれば自動車修理工場の建築が可能。
・営業用倉庫・自動車車庫(3階以上または床面積の合計が300㎡を超えるもの)

用途地域が住居系の場合、賃貸アパートやマンション、戸建て賃貸の経営などがおすすめです、土地によっては駐車場やトランクルームなども問題ないでしょう。ただし、用途地域によって高さや面積に制限がかかるのでその辺りは注意です。

用途地域が商業系で建てられる建物

 

それでは次に、商業系の用途地域についてみていきましょう。商業系の用途地域も、さらに2種類の区分があります。

近隣商業地域

 

近隣商業地域は、国土交通省の資料で「まわりの住民が日用品の買物などをするための地域です。住宅や店舗のほかに小規模の工場も建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・日々の生活に必要な日用品の買い物などをするための地域になります。
・床面積合計10,000㎡までの「店舗・飲食店・展示場・遊技場」などの施設が建築可能です。
・『床面積150㎡まで』の工場は建てられます。
・『床面積が300㎡以下』の自動車修理工場の建築が可能。
・住宅も建てられます。

商業地域

 

商業地域は、国土交通省の資料で「銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地域です。住宅や小規模の工場も建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・店舗など、商業の利便性を増進させるための地域となります。基本的に駅周辺や市街地の中心部が指定されることが多いです。
・住宅も建てられますが、住環境は重視されません。
・一定の工場を除いたほとんどの用途の建物が建てられます。

商業系用途地域は、ほとんどの建物が建てられますので、基本的にどのような土地活用も可能です。ただし、住環境には好ましくない状況になってしまうこともありますので、戸建て賃貸などはあまり向かず、大規模なマンションなどであれば問題ないのかなといった感じです。

用途地域が工業系で建てられる建物

 

最後は、工業系の用途地域についてみていきましょう。工場系の用途地域になると、基本的に倉庫や工場などの建設がメインとなります。工業系も3種類に区分されています。

準工業地域

 

準工業地域は、国土交通省の資料で「主に軽工業の工場やサービス施設等が立地する地域です。危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられます。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・工場の中でも、危険性や環境悪化に影響がない施設が建てられます。
・病院や教育施設を始めとして、ホテル・ボーリング場・映画館などの商業施設も建てられます。
・住宅も建てられます。

工業地域

 

工業地域は、国土交通省の資料で「どんな工場でも建てられる地域です。住宅やお店は建てられますが、学校、病院、ホテルなどは建てられません。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・公害発生の恐れがある業種を含めて、どのような工場でも建てられます。
・住宅も建てられますが、病院やホテル、教育施設は建てられません。

工業専用地域

 

工業専用地域は、国土交通省の資料で「工場のための地域です。どんな工場でも建てられますが、住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられません。」と説明されています。建物的な制限は以下のような感じです。

・工場を建てるための地域ですので、住宅は建てられません。

工業系の用途地域となると、賃貸住宅経営を目的とした土地活用は少し難しいかもしれません。工業専用地域であれば、そもそも住宅は建てられませんし、貸倉庫などの土地活用がオススメかもしれませんね。

まとめ

 

今回は、都市計画法で定められている用途地域について、それぞれの用途地域における建設可能な建物の制限などをご紹介してきました。日常生活の中では、用途地域のことを意識するような場面はありませんし、土地にこのような制限がかけられているのを知らなかった…という方も多いかもしれませんね。

しかし、土地の所有者が自分勝手に建物を建ててしまうと、無秩序な街が出来上がってしまい、誰もが住みづらいと感じてしまうようになるかもしれないのです。そういった事を防ぎ、人々の住環境を守るために作られたルールですので、土地活用を行う場合、まずは用途地域を調べなければならないと考えておきましょう。

なお、都市計画の基本については、国土交通省が特設サイトを作っていますし、暇な時に呼んでみてはいかがでしょうか?

> 国土交通省「みんなで進めるまちづくりの話

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執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

株式会社アイ・ディー・シー広報のMです。
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