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賃貸住宅の住宅用火災警報器について。設置や定期的な交換に関する義務はあるの?

2006年に改正消防法が施行され、全ての住宅で『住宅用火災警報器』の設置が義務となっています。賃貸住宅に関しても、住宅であることは間違いありませんし、当然『火災警報器』の設置が義務付けられています。

現在、賃貸住宅の全戸に、住宅用火災警報器の設置が義務となっているのは、住宅火災による死亡事故に関して、その6~7割が「逃げ遅れ」が原因になっていると言われているからで、万一火災が起きても、人命を守るという目的で備え付けるようにとされているわけです。

ただし、賃貸住宅オーナー様からすれば、住戸の数が増えれば増えるほど、火災警報器の設置や交換にかかる費用が大きな負担になってしまいます。また、火災警報器にもさまざまな種類が存在していることから、どれを設置するのかによって「効果の違いはあるのか?」と言った事も気になってしまいますよね。
そこでこの記事では、賃貸住宅の経営を行っている方がおさえておきたい火災警報器の基礎知識についてご紹介します。

住宅用火災警報器の設置義務について

 

住宅用火災警報器は、住宅火災件数の増加が大きな要因になっていると言われますが、そもそも日本国内で進む高齢化という社会問題があり、「逃げ遅れ」を少しでも減らすために設置が義務付けられた設備になります。

賃貸住宅の場合は、物件の所有者である大家さんが、各居室の火災警報器を用意し、設置していくというケースが多いのですが、設置義務の対象は物件の管理者だけでなく、入居者を含めたすべての関係者となっています。

なお、住宅用火災警報器に関しては、設置から10年程度で交換することが推奨されています。交換に関しても、設置と同じく、大家さんにだけ義務があるわけではなく、関係者すべての問題となります。ちなみに、火災警報器の設置場所や設置個数に関しては、条例などによって異なりますので、実際に設置する場合には、管轄の消防署などに問い合わせてみると良いでしょう。

住宅用火災警報器と自動火災報知設備との違いについて

 

住宅用火災警報器というものは、ホームセンターなどで購入して、住人さんが自分で取り付けることも可能です。というのも、この設備は、配線なども必要なく、火災警報器そのものが異変を検知した際に警報音を発して火災を知らせるという仕組みになっています。

マンションなどの集合住宅では、こういった簡易的な警報器とは別に、自動火災報知設備が備え付けられています。自動火災報知設備は、配線工事などを行い、建物全体に感知器を設置し、火災が発生した場合には、大きなベル音を鳴らして住人に火災の発生を知らせると共に、警備会社などに通報したりするシステムになっています。この自動火災報知設備に関しては、延べ面積500㎡以上の集合住宅などに設置義務があり、消防法によって感知器の設置基準なども定められています。

> 火災報知設備の設置基準などについて

住宅用火災警報器って交換は必要?

 

上述したように、住宅用火災警報器は、設置から10年程度での交換が推奨されています。どのような設備でも、経年劣化してしまうものですので、設置したまま何十年も放置していれば、万一の際に作動せず、逃げ遅れが発生してしまう危険があるからです。

火災警報器に関しては、ホームセンターやネット通販などでも販売されていて、誰でも容易に手に入れることができます。もちろん、大家さんが必要個数を購入して、自身で交換することも可能です。一般的に、火災警報器は、天井にネジ止めしているケースと、土台を設置してフックなどで引っ掛けておくというパターンが多いです。どちらの設置方法でも、電動ドライバーと脚立があれば、誰でも設置・交換が可能だと思います。

住宅用火災警報器については、2006年の改正消防法の施行により、全ての住宅に設置が義務付けられており、10年程度での交換が推奨されています。ただし、設置していないという場合でも、罰金など、直接的な罰則などは設けられていません。こういった事から、交換などはせずに放置しているという場合が多いのですが、『人命を守るための設備』だということをしっかりと認識し、各居室の火災警報器は積極的に設置・交換するのがオススメです。

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そもそも住宅用火災警報器はどんな効果があるの?

 

ここまでの説明で、賃貸住宅だとしても、全ての居室に住宅用火災警報器を設置しなければならないということが分かっていただけたと思います。火災警報器は、「逃げ遅れ」などを減らし、万一集合住宅で火災が発生したとしても、住民の命を守るということが大きな目的になっています。ここでは、住宅用火災警報器を取り付けることで得られる効果を簡単にご紹介しておきます。

住宅用火災警報器の効果

 

住宅用火災警報器は、熱や煙など、火災が発生した場合に生じる初期の異常を検知し、警報音を発することで住人に火災の発生を知らせる設備となります。

例えば、就寝している時や入浴している時などに、居室内で火災が発生した場合、それに気づくのがどうしても遅れてしまいます。しかし、火災警報器を設置しておけば、住人が火災の発生場所と離れた位置にいたとしても、警報音で異常に素早く気付くことができ、初期消火や避難などの対応が可能になるのです。

冒頭でご紹介したように、住宅火災での死亡事故は、「逃げ遅れ」が原因となっている場合が非常多いため、火災警報器の設置は生存率を大幅に高めてくれると期待されます。

住宅用火災警報器の設置基準について

 

それでは、住宅用火災警報器について、「どこに何個ぐらい設置すれば良いのか?」という設置基準についても簡単にご紹介しておきます。

住宅用火災警報器は、マンションなどの集合住宅はもちろん、戸建て住宅など、全ての住宅に設置が義務付けられています。ただし、自動火災報知設備やスプリンクラー設備など、消防用設備が適法に設置されているマンションなどであれば、住宅用火災警報器の設置義務は免除されます。

なお、住戸内の設置場所については、寝室や階段に火災警報器を設置することが求められていたのですが、現在では、各自治体の条例などにより、台所への設置が求められる場合があるので注意してください。住宅用火災警報器の設置場所については、各自治体によって異なる場合があるので、よく調べてから設置しましょう。

取付位置の詳細
・天井の場合
警報器の中心(感知部)を壁から60センチメートル以上離して取り付けます。天井にはりがある場合には、はりから60センチメートル以上離します。(熱式の場合は40センチメートル以上となります。)
・壁の場合
天井より15から50センチメートル以内に警報器の中心(感知部)がくるように設置します。
・エアコンなど吹き出し口付近の場合
エアコンや換気扇の吹き出し口付近では1.5メートル以上離して設置します。
引用:大阪市:住宅用火災警報器

住宅用火災警報器を設置するコスト

 

集合住宅の場合、住宅用火災警報器の設置個数が多くなってしまいますので、「いくらぐらいかかるのだろうか…?」という点が気になる大家さんが多いと思います。

しかし、住宅用火災警報器に関しては、そこまで複雑な仕様になっている設備ではありませんし、ベーシックなものであれば、ホームセンターなどで1個3,000円程度で購入することが可能だと思います。設置工事に関しては、大家さん自らが取り付けることも不可能ではなく、自分で行えば火災警報器の本体価格のみとなります。内装業者などに設置を依頼する場合は、50戸前後の居室があるそれなりの規模のマンションで、5~10万円程度が設置工事にかかる費用となるでしょう。なお、住人が対応してくれる前提ですが、全住戸に取り付ける場合でも、1日あれば取り付け可能です。ただし、住人と入居時間を調整して住人立会いのもと設置していくとなると、作業者の拘束時間が長くなる分、費用がかさんでしまうことになります。

既に借主が入居している集合住宅の場合、退去時のクリーニングに合わせて火災警報器の交換を行うなど、設置工事の工夫を行うのがオススメです。

まとめ

 

今回は、2006年に改正消防法の施行により、全住宅に設置が義務付けられた住宅用火災警報器の基礎知識についてご紹介してきました。この設備に関しては、万一火災が発生した際に、住人が「逃げ遅れ」などで火災に巻き込まれてしまうのを防ぐことが大きな目的です。賃貸物件であれば、さまざまな消防設備が備えつけられていますが、火災の発生場所となった住人が火災に気づかなければ、被害が拡大し、人命が失われてしまう大事故に発展してしまうことになるのです。

火災警報器は、火災の発生場所から離れた位置で作業している場合でも、大きな警報音で異変を知らせてくれ、適切な初期消火などができるようになります。なお、電池式で簡単に取り付けられるタイプを採用している場合が多いので、万一の際にきちんと動作するように定期的な交換など、適切な維持管理も忘れないようにしてください。

執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

株式会社アイ・ディー・シー広報のMです。
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