Mirai Lab.賃貸経営の未来を作るコラム

賃貸アパートの建築時に利用できる補助金って何があるの?

今回は、賃貸アパートの経営を検討している方のため、新たにアパートを建築する場合に活用できるかもしれない補助制度についてご紹介していきたいと思います。

親から土地を相続したけれど、そのまま空き家として放置しておくだけではもったいないし、「賃貸アパートとして活用してみようかな…」と考える方は意外に多いです。近年では、賃貸経営に関する知識を特に持っていないような方でも、入居者との契約や物件の管理などを全て管理会社に任せることができるような状況になっており、アパートを建てられるだけの資金力さえあれば、賃貸経営をスタートするハードルはそこまで高くありません。

しかし、賃貸アパートの建築となると、やはり建築費にかなりのコストがかかってしまうことになるので、無計画に「建物さえ建ててしまえば後は儲かるだけだし!」などと考えて賃貸経営に乗り出すのはあまりオススメできません。実際に、アパートの建築費をローンで賄ったとしても、毎月の返済額はそれなりに大きな金額になることから、入居者が思うように集まらなかった場合、すぐに資金繰りに困ってしまう…なんてケースも珍しくありません。したがって、アパートを建てるにしても、可能な限り初期にかかる負担は少なくしておきたいものです。

そこでこの記事では、アパートの建築時に活用することができる、補助制度をご紹介していきたいと思います。

長期優良住宅の条件をクリアすれば補助金が貰える!

 

アパートの建築に利用できる補助金と言えば、長期優良住宅の補助金があげられます。長期優良住宅の補助金は、一般の戸建て住宅向けの補助と考えている方が多いのですが、アパートも住宅であることに間違いないのですから、条件さえ満たしていれば、普通に補助金をもらうことができるのです。長期優良住宅とは、簡単に言うと「人が長く住むことができる住宅」のことを指しており、例えば高性能で省エネ性が高かったり、バリアフリーなども考慮されて建てられている建物がそれに該当します。

この補助金は、いくつかの基準が設けられていて、それを満たした状態で建築すれば、公的に『長期優良住宅』の認定が受けられ、建築費用の一部を補助してもらうことができるわけです。以下でもう少し詳しく補助金の内容をご紹介しておきます。

長期優良住宅と認められるアパートとは?

 

一般の戸建て住宅でも、賃貸アパートでも「一定の基準で建築されている」ものは、長期優良住宅と認定してもらうことができます。ちなみに、長期優良住宅の認定を受けるための基準は以下の通りです。

認定基準項目考え方基準
劣化対策数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。【木造】床下・小屋裏に点検口を設置、床下空間の有効高さ330mm を確保
【鉄骨造】さらなる防錆措置又は木造と同様の措置
【RC 造】水セメント比を5%低減又はかぶり厚さを1cm増加
耐震性極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化を図るため、損傷のレベルの低減を図ること。限界耐力計算を行い、安全限界変形 1/100(木造 1/40)以下を確認
可変性居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること。躯体天井高 2,650mm 以上
維持管理・更新の容易性構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること。住居の構造躯体より耐用年数が短い内装や設備の、維持管理を行うための条件が整っていること
高齢者等対策将来のバリアフリー改修に対応できるよう共用廊下等に必要なスペースが確保されていること。将来バリアフリー改修に対応できるように共用廊下に必要なスペースを確保している
省エネルギー性必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること。必要な断熱性能などが確保されている
居住環境への配慮良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。地区計画、景観計画、条例によるまちなみ等の計画、建築協定、景観協定等の区域内にある場合には、これらの内容に適合すること
住戸面積良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。【一戸建ての住宅】
床面積の合計が 75 ㎡以上
【共同住宅等】
一戸の床面積の合計(共用部分を除く)が 55 ㎡以上
※いずれも、少なくとも一の階の床面積が 40 ㎡以上(階段部分を除く)
維持保全計画建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること。・構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分、給水・排水の設備について、仕様に応じた点検の項目・時期(点検の時期の間隔が 10 年以内であること)
・点検の結果、必要に応じて補修等を行うこと
・地震・台風時に臨時点検を行うこと
・維持保全の実施期間が 30 年以上であること

参照:国土交通省「長期優良住宅(新築)認定基準の概要」より

このように、長期優良住宅には、さまざまな基準が設けられています。そして、長期優良住宅に認定されるためには、これらの基準をすべて満たしている必要があります。

長期優良住宅なら地域型住宅グリーン化事業を適用できる

 

長期優良住宅に認定されるアパートの新築であれば、地域型住宅グリーン化事業の適用をすることで、最大110万円+αの補助金を受けることができます。

この補助金は、長期優良住宅に認定を受けることで、まず110万円の補助金をうけることができます。さらに、建物に地域材を使用し、一定の基準を満たす木造住宅を建築することで、「国による採択を受けた中小住宅生産者によって供給された住宅」という条件を満たすことができ、さらに20万円の補助金をうけとることが可能です。

なお、この補助金を受け取るためには、決められた様式で申請をする必要があります。申請は国から採択された施工会社が行ってくれますので、アパート建築時の打ち合わせなどで「補助金を使いたい」という旨は最初に伝えておきましょう。なお、国の補助金制度に関しては、年度によって基準や補助額などが変わってしまう可能性があります。前述した金額などは、令和3年のもので、令和4年度になると、補助内容が変わってしまうかもしれませんので、その辺りは注意してください。

長期優良住宅は補助金以外にもメリットがある

 

長期優良住宅は、上記のように、さまざまな基準を満たしていなければならないため、建築コストは高くなってしまいます。つまり、「補助額が思ったよりも低いことから、建築コストを考えると損なのでは?」と考えてしまう方も多いかもしれませんね。しかし、長期優良住宅に認定されると、補助金が貰える意外にもさまざまなメリットが用意されているのです。例えば、以下のような優遇措置があります。

  • ・不動産取得税の軽減
  • ・登録免許税の軽減
  • ・固定資産税の軽減

このように、不動産を取得すると課せられるさまざまな税金が軽減される措置が用意されています。
例えば、不動産の取得時に課せられる不動産取得税について、アパートの床面積40㎡以上240㎡以下の場合、1,200万円の控除を受けて税額の計算をするのですが、長期優良住宅の場合、控除額が1,300万円となることから、より高い節税効果を得られるわけです。さらに固定資産税に関しては、戸建て住宅の場合で5年間、マンションなどで7年間は税金が1/2に軽減されると決まっています。このように、長期優良住宅は、補助金が受け取れるだけでなく、税金面の軽減措置も用意されているのです。

なお、長期優良住宅は、高断熱・省エネ性能が高いという証明にもなりますし、入居者にとっても光熱費が安く済むというメリットが得られます。つまり、入居者募集面や、退去者が出にくいなど、経営上のメリットもあると考えられるのではないでしょうか。

長期優良住宅の注意点

 

ここまでの説明で、新たにアパートを新築する場合、長期優良住宅の基準を満たしていれば、補助金、税金の面でさまざまなメリットが得られると分かっていただけたと思います。

ただし、上述しているように、長期優良住宅の認定を受けられるような建物を建てるとなると、通常のアパート建築よりも建築コストが高くなってしまう…という点は注意しておいた方が良いでしょう。長期優良住宅の認定を受けるためには。導入する設備や、使用する部材、設計など、細部にまでこだわる必要があり、全ての条件を満たすためにはかなりのコスト高になってしまうことを覚悟しなければいけないのです。
そのため、補助金や税金の軽減措置などを含めたとしても、支出の方が多くなってしまう恐れもあるでしょう。この辺りは、自治体の補助金に併用できるようなものはないか、また、長期優良住宅の基準を満たしたうえで、メリットが上回るように建てられる業者が無いかなど、慎重に検討していくべきでしょう。

なお、長期優良住宅だからと言って、周辺相場よりも家賃を高く設定するなどと言ったことは難しいと考えておきましょう。それでも、「省エネが実現できる賃貸」「断熱性が高い賃貸」などアピールポイントは多くなりますので、入居者募集の面では効果的だと思いますよ。

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まとめ

 

今回は、アパートを新築する場合に利用できる補助金制度はあるのかについて簡単にご紹介してきました。この記事でご紹介したように、新築する建物について、長期優良住宅の認定基準をすべて満たすようにすれば、補助金を受けられるほか、各種税金の軽減措置の対象になることができます。

ただし、長期優良住宅の場合、建築コストがどうしても割高になってしまいますので、支出が増える分を何年かけて取り戻せるのかをしっかりと計算してから、建築する建物のレベルを決めると良いでしょう。
なお、アパート建築時の補助金については、長期優良住宅に関するもの以外にも、各自治体が独自に行っているような物もあるので、まずは建設予定地を管轄する役所などに確認してみると良いのではないでしょうか?例えば、大阪市などになると、昭和56年5月31日以前に建てられた住宅を対象に建て替えをした場合、一定の補助率で補助金が受けられるといった制度を用意していますし、他の地域にもアパート建設に活用できる補助金があると思いますよ!

> 大阪市「建替建設費補助制度(集合住宅への建替え)

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執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

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