Mirai Lab.賃貸経営の未来を作るコラム

サブリース(一括借上げ)は本当に危険なの?サブリース業者の比較ポイントもご紹介

アパートやマンションなど、賃貸物件の経営方式にもいくつかの種類が存在しています。一般的に、自主管理・管理委託方式・サブリースと言った3種類の方式が有名ですが、近年ではさまざまな事件が起こっていることから、サブリースと聞くと「詐欺なのではないか…」「悪徳業者ではないか…」と危険を感じてしまう方が増えていると言われています。

最初に言っておきますが、賃貸物件の経営方式の中で、サブリース方式が他の手法と比較して一方的に危険な訳ではありませんよ。これから賃貸経営に乗り出そうと考えている方の中にも、なんとなくサブリースという言葉を聞いただけで拒否感が沸いてしまう…と言う方も多いと思うのですが、これはサブリースの詳しい仕組みが良くわかならないことや、悪質事例のニューズばかりがメディアで取り上げられているからでしょう。

そこでこの記事では、賃貸物件の経営方式の一つであるサブリースに関して、その特徴とメリット・デメリット、契約する業者選びのポイントなどをご紹介していきたいと思います。

サブリースの基礎知識について

 

それではまず、サブリースの特徴を簡単に解説していきましょう。サブリース方式は、物件オーナと不動産管理会社、入居者の三者間の関係で成り立つ方式となります。

不動産管理会社が、物件のオーナーから賃貸物件を丸ごと一括借り上げし、物件オーナーは不動産管理会社に一定の手数料を支払うことで、物件の管理や経営のサポートをしてもらえることから、他の経営方式よりもリスクが少なく賃貸経営を進められるというシステムになっています。なお、サブリースにおける、賃料などのお金の流れは以下のような形になります。

  • ①入居者は、不動産管理会社と契約を結び、不動産管理会社に賃料を支払う
  • ②不動産管理会社は、賃料から所定の手数料を差し引いたお金を物件オーナーに支払う

この形式から分かるように、オーナーは直接入居者と契約するわけではなく、物件まるごと不動産管理会社に貸している形になるので、入居者がいなくても決められた金額が確保できるのです。以下に、もう少し詳しく、サブリースのポイントをご紹介しておきましょう。

管理会社に支払う手数料について

 

サブリース方式で賃貸経営を行う場合、物件の家賃がそのままオーナーの手元に入るのではなく、不動産管理会社に手数料を支払わなければいけません。この手数料に関しては、業者によって上下するのですが、一般的に賃料の10~20%が相場となっています。ちなみに、自主管理による賃貸経営であれば、敷金や礼金、更新料などもオーナーの収入となるのですが、サブリースの場合は、手数料を差し引いた賃料のみがオーナーの取り分で、その他のお金は不動産管理会社が受け取ります。

なお、賃貸経営におけるさまざまな管理業務を専門の管理会社に委託するという経営方式もあるのですが、この場合、委託する業務の度合いによって管理費が変わります。管理委託の場合のコストについては、一般的に賃料の3~10%が相場と言われています。つまり、サブリース方式は、オーナーが実質的に物件管理には手を出さない管理委託方式と比較しても、手数料がかなり高く設定される傾向にあります。こう見ると、かなり損なように感じますが、サブリース方式の場合、入居者の有無にかかわらず、全居室分に対する一定の賃料が保証されるという点が非常に大きいです。

最初に決めた賃料が保証されるわけではない

 

サブリースでトラブルになるケースでは、最初に決めた賃料が一生そのまま維持されるとオーナー側が考えてしまっているケースです。サブリース契約では、不動産管理会社からオーナー様に対する家賃保証が行われますので、一生涯、最初に決めた賃料が保証され「絶対に損することはない!」と考えてしまっている方が一定数いるのです。

ただ、サブリース契約は、契約期間中であっても、賃料の見直しは定期的に行われるもので、一般的に2年ごとに賃料の改定が行われると考えておいた方が良いです。賃料の改定は、不動産管理会社から提起され、オーナー側がそれに同意することで見直しされるのですが、基本的に同意せざるを得ない契約になっていると思うので、この部分でトラブルになってしまう訳です。
サブリースは、不動産管理会社が家賃を保証してくれるから損しないと考えているのであれば、それは間違いだと考えておきましょう。

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サブリース方式のメリットって何?

 

それでは、さまざまな方式がある中で、サブリース方式を選ぶことのメリットについても考えてみましょう。サブリース方式で賃貸経営を行う場合には、以下のような点がメリットとみなされています。

メリット1 賃貸経営の手間がかからない

 

サブリース方式で賃貸経営をする場合、入居者募集や物件管理業務などについては、不動産管理会社が行うことになります。つまり、物件オーナーに関しては、賃貸経営に関わるさまざまな管理業務の手間から解放されるという訳です。賃貸経営は、しばしば「不労所得が得られる!」などと解説されるため、何もしなくてもお金が入ってくる投資だと勘違いしてしまう人がいます。しかしそのようなことはなく、自主管理で賃貸経営を行おうと思えば、非常に多岐にわたる管理業務をしなくてはならず、『不労』とは程遠い結果になります。

サブリースの場合、以下のような管理業務を全て代行してもらえます。

  • ・入居者の募集
  • ・入居者審査や契約手続き
  • ・家賃の回収(家賃・共益費・礼金)
  • ・滞納があった際の督促
  • ・退去時の立ち会い
  • ・日常的な管理業務(入居者からのクレーム対応など)
  • ・物件の管理・運営(修繕の手配など)

自主管理の場合は、上記のような管理業務を全てオーナー側で行わなければいけません。正直、不動産経営に関する知識やノウハウを持っていなければ、すぐに音を上げてしまうとか、入居者からのクレームが殺到してしまう…などといった結果になってしまうでしょう。サブリースの場合、こういった業務にオーナーが手を出さなくて済むのが大きなメリットです。

メリット2 賃貸経営の知識もそこまで必要としない

 

近年では、サラリーマンの方が副業として不動産投資を始めるとか、老後資金の確保・相続税対策などで不動産投資を始めるといった方が増えています。こういった方も、当然何の勉強もせずに賃貸経営を始めるわけではなく、各種セミナーなどに参加して、ある程度の知識を学んでから参入するのが普通です。

ただ、賃貸経営と言うのは、非常に多岐にわたる範囲の知識が必要で、多少セミナーなどで学んだ程度で、誰のサポートもなく賃貸経営に成功するというのは非常に稀な業界なのです。例えば、賃貸経営に関する知識はもちろん、法律や会計、税務に関する知識も必要になりますし利益を出すためには高い入居率を確保するためのマーケティング力や営業力なども必要になるのです。
ここまでの能力を、別に本業を持っている方が身に着けるのはなかなか難しいものですよね。サブリースの場合は、こういった業務を一定の手数料を支払うことで、サブリース業者側が行ってくれることになります。つまり、オーナー自身には賃貸経営に関する幅広い知識が無かったとしても、プロの専門業者が全ての面でサポートしてくれるようになるので、不動産投資の成功確率が高くなるのが大きなメリットです。
今までは、本業が忙しくて時間が取れない…と言う方や、相続対策をしたけど不動産経営の知識が無くて…など、なかなか賃貸経営に参入できなかった方でも、サブリース方式の登場で、不動産経営に携われるようになっています。

メリット3 空室の心配をしなくて良い

 

賃貸経営の最も大きなリスクと言えば空室です。賃貸物件を所有していても、入居者が付かなければ家賃が入ってきませんので、収益を上げることができません。そのため、自主管理や管理委託方式で賃貸経営を行う場合、空室リスクに常に悩まされてしまうことになります。

これがサブリース方式の場合、物件をサブリース業者が一括で借り上げてくれますので、毎月必ず、一定の賃料が支払われるようになるのです。これは、例え物件が全て空室だったとしても、オーナーはサブリース業者に物件を貸しているので、入居率に関係なく賃料が得られるような仕組みになっています。つまり、賃貸経営上の最大のリスクである、空室リスクの懸念を払しょくした状態で賃貸経営が進められるという非常に大きなメリットが得られるわけです。なお、自主管理の場合は、家賃の滞納や遅延も大きなリスクですが、そういった面も解消されます。
現在の賃貸業界は、空前の借り手市場と言われていますので、いつ空室に悩まされるのか分からないような状態です。そのような中で、安定的に家賃収入が得られるのは非常に大きなメリットになるでしょう。

サブリース方式のデメリットもおさえておこう

 

サブリース方式のメリット面を見ると、他の方式など選べないのではないかと言うほど強力なメリットに感じますよね。しかし、詳しく見ていくと、決して見落とすことができないデメリットもあるので、以下でご紹介しておきます。

デメリット1 手数料が割高

 

一つ目のデメリットは、上述したように、サブリースの手数料は他の方式と比べると割高に設定されているという点です。一般的に、入居者が支払う賃料の10~20%がサブリース業者に支払う手数料の相場なのですが、これは管理委託方式と比較すると、2~2.5倍ほどの金額になります。なお、サブリース方式の手数料が割高なのは、空室や家賃滞納のリスクもサブリース業者側が持つからだと考えてください。

ただ、不動産投資と言うものは、やはり利益を出すことが目的で参入するものですので、この手数料の高さは決して見逃せないデメリットと言えるでしょう。例えば、駅近の新築物件など、賃貸需要が非常に高く、長期的に満室経営が目指せるといった場合であれば、サブリースよりもコストが低くなる自主管理や管理委託で経営したほうが収益を多くあげられるはずです。

デメリット2 賃料の見直しで収益が下がる場合も

 

上述したように、サブリースの場合、空室が生じていたとしても、毎月必ず一定の賃料が支払われるので、空室リスクなど関係なく安定した経営ができる点がメリットです。しかし、最初に決めた賃料が、契約期間中ずっとそのままなのかと言うとそういうわけではなく、空室などによりサブリース業者側が損になる場合、賃料減額の交渉をされてしまいます。

このような交渉について、「オーナー側が突っぱねれば良いのでは」と考えてしまう方が多いのですが、サブリース業者側から賃料減額請求をうけて、それにオーナーが承諾せず合意しなかった場合、サブリース契約を中途解約されてしまうなど、恐ろしいことになるケースもあるのです。つまり、実質的に、賃料減額はのまざるを得ない…と考えておいた方が良いです。賃料が減額されると、当然収益が減ってしまいますので、最悪の場合、赤字になってしまうケースもあります。

デメリット3 賃貸経営に基本、口を出せない

 

賃貸経営を自主管理や管理委託方式で行う場合、入居者の属性や賃料設定などについては、オーナーの希望や考えに沿って運営することになります。

しかしサブリース方式の場合、物件の管理はもちろん、経営の運営自体をサブリース業者に任せることになるため、何らかの意見や希望をオーナー側が持っていても、それを反映させる事は基本的にできないと考えておきましょう。要は、賃貸経営上の自由度はほとんどなくなってしまうという意味です。
空室が増えて、賃料減額請求を受けた時などに、「ペット可にして賃料はそのままにしてほしい」などと考えても、サブリース業者側の経営方針に沿っていなければ、オーナー側の意見が通らず、賃料の減額を求められてしまいます。そして、その経営方針に合意・納得ができないなんて場合でも、基本的にオーナー側からサブリース契約の解除が認められませんので、従うしかないのです。オーナー側からの契約解除は、違約金の支払いなどが発生します。

サブリースを選ぶときに確認すべきポイント

 

それでは最後に、賃貸経営を検討している方がサブリース方式を選択する際、実際に契約を交わす前に確認しておくべきポイントもご紹介しておきます。以前このサイト内でもご紹介していますが、令和3年6月15日より「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が全面施行されてから、サブリース契約のリスクが大幅に低減されたと言われています。ただ、この法律ができたから絶対に安心かと言うとそうではありませんので、以下の点は確認しておきましょう。

関連記事:サブリース新法によって業界の何が変わる?法律が作られた背景や変更点をご紹介します!

信頼できる業者なのか

 

サブリース契約は、一括借り上げしてくれる不動産管理会社と、非常に長期間にわたる付き合いをしていくことが前提となります。そのため、賃貸経営における管理や運営全般を本当に信頼して任せることができる業者なのかを慎重に確認しなければいけません。したがって、以下のようなポイントをチェックし、本当に信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

  • ・賃貸住宅管理会社登録をしている業者か
  • ・企業規模や安定性がある業者なのか
  • ・どのような実績を持っているのか
  • ・担当者の人柄や人間的に自分と合うのか

サブリース方式の賃貸経営の成否は、実際に賃貸物件の管理・運営を行うサブリース業者のスキルに左右されると考えてください。そのため、単に手数料が安いなど、目先の利益に惹かれるのではなく、長期的な視点でどのようなサポートをしてくれるのか、安定稼働できるような実績があるのかを確認しておきましょう。

解約条件の確認

 

サブリース方式は、信頼できる業者と契約を結んで、長期的な視点で安定的な収益を得るというのが理想です。ただ、口で言うのは簡単なのですが、実際にはオーナーの経済状況の変化、建物の老朽化、賃料改定で合意に至らないなどの理由で、中途解約を検討せざるを得ない状況になる可能性はゼロではありません。

したがって、万一の時のことを考えて、サブリース契約の解約に関する条文が契約書内に記載されているのか、またどのような内容になっているのかは契約する前に確認しておきましょう。確認ポイントとしては、「オーナー側から解約を申し出る時の条件や期間について」「違約金の有無や金額」「サブリース業者側が一方的に解約できる条件」などです。

これらについてきちんと確認して、オーナー側にとって一方的に不利な条件になっていないのかチェックするのは大切です。解約の条件については、一般的な観点から逸脱していない内容であれば問題ないと思います。

まとめ

 

今回は、賃貸物件の経営方式の中でも、サブリース(一括借上げ)方式の特徴やメリット・デメリットなどについて解説してきました。サブリース方式については、全国的なニュースとなった「かぼちゃの馬車」事件などのこともあり、あまり良いイメージを持っていないという方も多いと思います。実際に、サブリース業者の中には、自社の利益しか考えていないような内容の契約を顧客に結ばせているケースも珍しくなく、かぼちゃの馬車事件以外にも非常に多くのトラブルが報告されています。

ただ、サブリース方式が、完全な詐欺的手法なのかと言うとそういうわけではなく、この方法で利益を出している方もたくさん存在しているのです。不動産投資は、あくまでも投資ですので、どの方式を選択しても失敗してしまうリスクを完全になくすようなことはできないと考えておいた方が良いです。ただ、可能な限り失敗するリスクは低減すべきなのは間違いないので、まずは、業界の基礎知識からしっかりと学ぶことからスタートすると良いでしょう。

サブリース方式や、最近はやりの管理委託方式については、物件の管理・運営のほとんどを業者に任せることから、オーナー自身が経営者としての自覚をなかなか持てないでいるケースも多いです。しかし、こういったやり方が間違いで、どのような方式を選んだとしても、経営意識をきちんと持っておくことが大切と考えてください。

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執筆スタッフ株式会社アイ・ディー・シー広報

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